ストレスの大小、質は人それぞれ
「カウンセリングは心を病んでいる人が行くもの」というイメージを持っている人が、いまだに多くいるようです。
つまり、精神科や心療内科で「うつ病」とか「不安障害」、「自律神経失調症」「適応障害」などと正式に診断された人が、治療の一環として通うものという認識を持っている人が少なくないということです。
たしかに、医療機関で医師の診察・診断を受けている人が、精神科や心療内科に通院しながら、カウンセリングを受けに来られることは珍しくありません。
しかし、その一方では、精神科や心療内科などの医療機関には通わず、また、その必要のない人が、カウンセリングに通って来られるというケースも多くあります。
もちろん、そのような人も、何かしらの悩みを抱え、どうにかして解決したり、気持ちを楽にしたいといった思いで足を運んでこられます。
ストレスの原因となっている悩みや困りごとなどの大小や質は人それぞれです。
場合によっては、他の人から見ると、「たいしたことない」と思うようなことである場合もあるかもしれません。「そんなことぐらいで・・・」と思うようなこともあるかもしれません。
しかし、その人にとっては深刻かつ重大な悩みである場合もあるのです。
「深刻な悩み」だけが「悩み」じゃない
「悩み」というのは、具体的なものばかりではありません。
たとえば、深刻でもなく、重大でもないけれど、「なんだかモヤモヤしてしかたがない」「どうも気持ちが晴れない」「いまいちスッキリしない」といった、漠然とした感覚である場合もあります。
こうした不快な気持ちを多少なりとも抱えていると、どうしても気持ちが重くなってしまいがちです。
そして、「何もやる気にならない」「楽しくない」ということになり、悶々とした思いがいつまでも続いてしまうことがあります。
たとえば、こんなことはありませんか?
「最近、ちょっと疲れてるなぁ」「なんだか気が滅入ってしかたがない」「上司(部下・同僚)とうまくいかずイライラしてしまう」「大事なプレゼンを控えていて不安」「家族(両親・兄弟など)とケンカをしてしまった」「彼氏(彼女)とうまくいっていない」などなど。
他の人から見れば「たいしたことない」ことであったり、「気にするほどのことでない」と思うようなことかもしれません。
しかし、本人にとっては、心に波風を立てられ、完全スルーできないものであったりするものです。
だからといって、こうしたことを身近な人に話したとしても、まともに取り合ってもらえなかったりすることがあります。
身近な人に話すことによるリスク
悩みを話す相手が親身な人であれば、何らかのアドバイスをしてくれるかもしれません。しかし、そのアドバイスは、その人の価値観を押し付けるものであったりすることがあります。
さらに、自分の話をしているのに、いつの間にか、相手の個人的な話にすり替えられてしまい、それを延々と聞かされることになってしまうこともあるかもしれません。
これでは、悩みを解消して心に平穏を取り戻すことはできないばかりか、場合によっては、かえって傷ついてしまったり、落ち込んでしまったりする結果にもなりかねません。
こうしたことを避けるために、誰にも話さず、1人で抱え込んでしまうと、余計につらくなってしまう可能性もあります。
このように、身近な人に悩みを話したり、相談したりすることには、さまざまなリスクがあるのです。
では、いったい、どうすればいいのでしょうか?
「たいしたことない」ことは抱え込みやすいからこそ、吐き出そう
他の人から見れば「たいしたことない」ことというのは、本人にとっては大変なことであっても、周りから理解されないため、つらい気持ちや不安な思いなどを話すことができにくいものです。
つまり、「たいしたことない」ことほど、抱え込みやすいものなのです。
そして、どんどん溜め込んでいってしまうことで、ますます自分を追い詰めることになり、さらにつらくなってしまうのです。
だからこそ、誰かに話すことで、心に溜め込んだものを「吐き出す」ということが必要になってくるのです。
それには、カウンセリングが最適な場と言えるでしょう。
カウンセリングでは何でも自由に話していい
カウンセリングでは、悩みの大小や質に関わらず、どんなことでも自由に話していただくことが可能です。
余計な気を遣ったり、遠慮したりする必要は一切ありません。誰にも話していないこと、話せないこと、何でもOKです。
「こんなことを言ったら、どう思われるだろう?」などと心配したりする必要もありません。
不満や愚痴だけではなく、誰かの悪口を言ったりしたとしても、そのことが外部に漏れる心配もありません。
普段は言えないことを洗いざらい、ぶちまけてしまっていいのです。
カウンセラーは「心のプロ」ですから、すべてを受け止めます。あなたの気持ちを否定することは決してありません。
また、「アドバイス」という形で、カウンセラー自身の考えを押し付けるようなこともしません。
間違っても「そんなの、たいしたことじゃない」とか「気にするようなことではない」などと否定的なことを言ったりすることはありません。
「そんなことをしているからダメなんだよ」とか「もっとこうすればいいのに」などといったことも言いません。
あなたの話に徹底的に耳を傾け、話したいことを自由に、心地よく話していただくことで、考えや気持ちを整理していってもらいます。
そうすることで、今後の見通しを立てることができるようになっていくものです。そのための手伝いをするのが、私たちカウンセラーの仕事なのです。
悩みの大小や質は一切関係ありません。悩んでいる本人がつらいと思っている以上、それは、一刻も早く解消しなければいけないものなのです。
人の悩みは十人十色
日頃、私たちカウンセラーが受ける相談では、心の病に関する悩みだけではなく、恋愛や結婚の悩みはもちろん、不倫やDVに関するものもあります。
もちろん、家族関係や親子関係に関する悩み、仕事の悩み、人生(生き方)の悩みも多くあります。
さらに、将来に対する不安を抱えていたり、自分に自信がない・自分が嫌いといったことまで、さまざまな悩みに関するご相談があります。
人の悩みは多種多様であり、千差万別、十人十色なので、この世には、ありとあらゆる悩みが存在すると言っていいでしょう。
人の数だけ悩みが存在すると言うこともできるかもしれません。そのため、同じ悩みは二つとないのです。
だからこそ、私たちカウンセラーは、それぞれ個別に、丁寧に、そして真剣に対応していきます。
あなたが、「気になる」ことや、「ストレスだ」と感じることは、すべてカウンセリングで話していいのです。
いつでも気軽にカウンセリングを受けに来てください。私たちカウンセラーがあなたをお待ちしています。