みなさんこんにちは。メンタルサポートここころです。
当カウンセリングルームのある札幌は、夏が終わった途端に一気に寒くなってしまいました。季節の変わり目ということもあり寒暖差も激しく、風邪をひいてしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この季節の変わり目、身体の風邪だけではなく「心の風邪」も引きやすいので、注意が必要な時期なのです。
心の健康
現代社会において、日常生活や職場環境の中で心の健康がますます注目され、話題に上ることが増えていますね。そして、多くの方が心の健康に関する問題に直面しています。
その中でも「うつ病」は特に広く知られ、多くの人に影響を与えます。少し前までは認知度が低く、サボっている、甘えていると理解されにくかったうつ病も、今では私たちの日常に浸透し、さまざまな方が語り合うトピックの一つとなっているのではないかと思います。
タイトルにもありますが、うつ病は「心の風邪」とも称されることがあります。
では、なぜうつ病は「心の風邪」と呼ばれるのでしょうか?また、うつ病を予防し、心の健康を維持するための方法はあるのでしょうか?
この記事では、うつ病について、なぜ心の風邪と呼ばれるのか、そして予防に関するポイントについてお伝えしたいと思います。
うつ病とは
うつ病は、持続的な憂鬱感や無気力、趣味など今まで興味を持っていたことが楽しめなくなるといった喪失感などが伴う心の病気です。このような症状により、日常生活において楽しみややる気が減少し、身体的な不調や睡眠障害が発生することがあります。
日常生活やお仕事など広範囲に影響を及ぼすうつ病ですが、誰でも発症する可能性があります。若いから大丈夫、もっと頑張っている人がいるから私は大丈夫…、というようなものではなく、老若男女誰しもがうつ病になる可能性はあります。
そして、うつ病は早期発見と対処が非常に重要です。
これは身体的な風邪と同様で、少しでも不調や違和感を感じたら対処をすることで回復が早くなります。
ここで代表的なうつ病の初期症状をいくつかご紹介いたします。
ご自身が当てはまっているものがないか、ぜひチェックしてみてくださいね。
【うつ病の初期症状】
・持続的な憂鬱感 … 悲しみ、空虚感、無関心、やる気の低下が長期間続きます。
・興味の喪失 … いつも楽しんでいた活動や趣味に対する興味が失われます。
・体の不調 … 疲労感、エネルギー不足、睡眠障害(不眠、過眠、早朝覚醒など)があります。
・食欲の変化 … 過食または食欲がなくなることがあります。
・自己評価の低下 … 自己評価が低く、無価値感や罪悪感が現れます。
・注意力や判断力の低下 … 物忘れやケアレスミスが増え、仕事や日常生活で支障をきたすことがあります。
・身体的症状 … 頭痛、胃痛、筋肉痛などの身体的症状が現れることがあります。
上記のような症状が日常生活に大きな影響を及ぼす場合、心が風邪気味なのかもしれません。そのような場合は、あなたの症状・環境に合わせた対処が必要です。
心療内科などの医療機関に行かれることももちろん効果的ですが、すぐに受診できず精神的につらい方、病院に行くほどの症状ではないけど精神的につらいと感じている方、とにかく気持ちを吐き出したいという方はカウンセリングもご検討くださいね。
「うつ病は心の風邪」と言われている理由
うつ病が「心の風邪」と呼ばれる理由は、いくつかあります。
まず身体的な風邪と同じように、誰にでもかかる可能性があります。年齢、性別、社会的地位に関係なく、誰しもがうつ病にかかる可能性を秘めています。
また、早期の対処が非常に重要という点も共通しています。
初期症状を無視したり対処を怠ったりすれば、症状は悪化し回復に時間がかかります。
うつ病も同様に初期症状を無視することで、症状は悪化し、日常生活における影響が深刻化してしまうのです。
さらに、うつ病は周囲の人々に感染力を持つことがあります。こちらも風邪の症状と同じですね。
家族や友人、同僚など身近な人にとって、うつ病の人との関わり方に注意を払う必要があります。うつ病の人に寄り添い、サポートすることもとても重要ですが、サポートする側のケアも大切です。
身体的な風邪でも看病している人がうつりやすいように、サポートに重点を置きすぎて自身の初期症状を見逃してしまうと、うつ症状が伝播してしまうことがあるのです。
そして症状の現れ方も風邪に似ています。
風邪は、身体の免疫システムに侵入し体調を崩します。そして、うつ病も心の免疫システムに対して影響を及ぼします。その症状は心の健康に影響を与え、日常生活に支障をきたすものです。
身体的な風邪の典型的な症状には、倦怠感、イライラ、食欲不振、身体全体のだるさなどがあります。その症状のせいで、通常の日常生活が難しくなります。
同様に、うつ病も人の心に影響を及ぼす症状を伴います。気分の落ち込み、興味の喪失、エネルギー不足、そして集中力の低下などです。これらの症状は、うつ病に苦しむ人々が日常生活において感じることで、仕事や人間関係に対しても影響を及ぼします。
こうした症状がうつ病を「心の風邪」と呼ぶ理由の一つとなっているのです。
うつ病にならないためのポイント
心の風邪であるうつ病を予防するために、いくつかのポイントをご紹介します。
《自己ケアを怠らない》
適切な休息、バランスの取れた食事、運動、リラックスなどの自己ケアは、心の健康を保つための基本です。心の不調を感じた時は、ご自身のケアをする時間を確保しましょう。
《ストレス発散》
ストレスはうつ病の誘因となります。ヨガやウォーキングなどの軽い運動やカラオケ、愚痴を吐き出すなどストレスを発散・軽減する方法を見つけ、日常的に実践しましょう。
《感情を表現する》
感情を抑え込まず、適切に表現することは重要です。信頼できる友人や家族はもちろん、私たちのようなカウンセラーと感情を共有・相談することも効果的です。
《バランスの取れたライフスタイル》
長時間の労働や過度なプレッシャーは、うつ病を引き起こす可能性が高まります。心の不調を感じる時は、仕事とプライベートのバランスを再確認しましょう。
《サポートを求める》
うつ病は孤独に戦うべきものではありません。心療内科などの医療機関や私たちカウンセラーなどの専門家のサポート、信頼できる友人や家族に相談することが大切です。
上記のポイントをすぐに試すことが難しい方もいると思います。無理せずできるところから、スモールステップで取り組んでいきましょう。
メンタルサポートここころでは、上記の症状が出てつらい方のお話をお聴きすることはもちろん、あなたに合わせた自己ケアの具体的な方法をお伝えすることもできますし、誰にも言えない愚痴を話すなどストレス発散の場として活用することも可能です。
心の風邪の初期症状を見逃さず、小さなことでも構いませんので気軽にご相談いただけますと幸いです。
まとめ
うつ病は心の風邪とも言われ、誰にでもかかる可能性がある一方、予防や適切な対処によって管理できる病気です。
自己ケア、ストレス管理、感情の表現、バランスの取れたライフスタイル、そしてサポートの活用は、うつ病を予防するための大切な要素です。
自己ケアで心の健康に配慮し、適切なストレス対処をして心の風邪に対する免疫力を高めましょう。