ペットや物が相手ではスッキリできない
誰しも悩みのひとつやふたつあるものです。小さな悩みから大きな悩み、ちょっとした悩みから深刻な悩み。悩みの種類は人それぞれです。
そんな悩みを一人で抱え込み、あれこれ考えていると、どんどん気が重くなっていってしまうものです。
しかし、その悩みを家族や友人、知人などに話しただけで、気持ちが軽くなったり、ホッとできたり、場合によっては、結構、スッキリできたという経験をお持ちの人もいるのではないでしょうか?
これは、溜め込んでいた「悩み」や、それに伴う「つらい気持ち」などを「話す」という形で吐き出したことにより、心が軽くなり、爽快感を得られるため、「スッキリした」という言葉になってあらわれるわけです。
ただ、「悩み」や「つらい気持ち」を「話す」と言っても、これが、犬や猫などのペット、あるいはぬいぐるみだったら、どうでしょうか?
さらに言えば、好きなタレントのポスターやグラビア写真だったら、どうでしょうか?
もっと極端なことを言えば、人間でも動物でもなく、アイドルの顔写真でもなく、ぬいぐるみでもなく、「部屋の壁」とか、「家具・家電」だったら、どうでしょうか?
こうしたものに向かって「悩み」や「つらい気持ち」を切々と話したとしても、おそらく、「スッキリした」という感覚は得られないはずです。
もちろん、何もせずに黙っているより、多少は気持ちが楽になる効果はあるかもしれません。
そうは言っても、所詮、相手は、人間の言葉を理解しない「動物」だったり、生命の宿らない「物」だったりするわけですから、話しの内容を理解できるわけではありませんので、心が通じることもありません。
犬や猫などのペットの場合であれば、飼い主が悲しげな表情で話しているのを見れば、心配そうな表情を浮かべたり、慰めようとしてくれることもあります。
しかし、それでもやはり、話しの内容を理解しているわけではないのは言うまでもありません。
「ちゃんと聞いてくれる人」がいることが必要
悩みやつらい気持ちを「吐き出してスッキリする」という表現があります。
しかし、ただ単に「吐き出してスッキリする」ということであれば、上記のようなペットやぬいぐるみ、アイドルの写真などに向かって、独り言のように話すだけでも十分ということになります。
ところが、実際には、そう、うまくはいきません。
なぜ、うまくいかないのかというと、悩みやつらい気持ちを話す際には、「ちゃんと聞いてくれる人」が必要だからです。
この場合の「ちゃんと聞いてくれる」というのは、悩みや気持ちを「否定せずに聞き(受容と肯定)、わかってくれる(共感)」ということです。
つまり、悩みなどを話した時に、相手が「自分の気持ちを受け入れ、わかってもらえた」と感じられるということです。
こうした要素が揃ってはじめて、人は誰かに悩みなどを話した時に、「スッキリした」という感覚を得ることができるのです。
ペットやぬいぐるみ、アイドルの写真が相手では、こうした要素は満たされないため、多少、気が休まることはあっても、「スッキリした」と感じられることは難しいはずです。
では、話す相手が、自分と同じ「人」ならいいかのというと、必ずしもそうではありません。
ひとくちに「人」と言っても、さまざまなタイプの人がこの世には存在します。
そのため、話しを聞く時の態度として、上記の「受容」「肯定」「共感」といった要素が満たされていなければ、いくら話しても「スッキリした」という感覚を得ることはできません。
たとえば、「そんなことはない」とか「そういうふうに考えるのはよくない」などと否定されてしまったり、「意味が理解できない」「何が言いたいのかサッパリわからない」などと、悩みや気持ちを理解してもらえなかったら、「スッキリした」と感じられるはずはありません。
また、「もっとこうすればいいんじゃないか」「それよりもこの方法のほうがうまくいくはずだ」などとアドバイスをされることがあるかもしれません。
相手は「よかれ」と思って言っているにしても、悩んでいる人はたいていアドバイスを求めているのではなく、「悩みを抱えてつらい気持ちをわかってほしい」のです。
この「わかってほしい」という欲求が満たされなければ、心に溜め込んだものを発散できないため、「スッキリした」と感じることはできないのです。
さらに、相手によっては、「そんなくだらないことで悩んでいるのか」「悩んでいる暇があれば仕事をしろ」などと批判されてしまったりすると、スッキリできるどころか、かえって傷ついてしまうことになりかねません。
悩みを話してスッキリできる相手はなかなかいない
以上のように、悩みやつらい気持ちを誰かに話して「スッキリした」と思えるためには、いくつもの条件があります。
そして、その条件をクリアするのは容易ではないことを経験的に知っている人も多いのではないでしょうか?
つまり、悩みやつらい気持ちを誰かに話しても、スッキリできないどころか、逆に傷ついてしまったり、不快な思いをしてしまい、「話すんじゃなかった」と後悔したことがある人も少なくないと思います。
また、後悔することはなかったとしても、モヤモヤした気分が残ってしまったり、「いまいちだな・・・」と感じることが多いのではないでしょうか?
相手が上手に聞いてくれる人であれば、「スッキリ」までいかなくとも、多少は気持ちが軽くなることがあるかもしれません。
しかし、それも決して多いことではなく、悩みやつらい気持ちを存分に「吐き出し」て、満足できることはないものです。
そのため、普段の生活の中でつながりのある人に悩みやつらい気持ちを話してスッキリとした爽快感を得られることはなかなかないことなのです。
では、どうすれば、心の中にある悩みやつらい気持ちを吐き出して、スッキリすることができるのでしょうか?
心をスッキリさせるのがカウンセリング
一般の人たちは、通常、心理学を専門的に学んでいるわけではありません。つまり、「心のプロ」ではないということです。
その点、私たちカウンセラーは、心理学はもちろん、カウンセリング技術を学び、実践に活かしている「心のプロ」です。
相談に来られる人の話しをどのように聞けば、悩みの解消につなげていけるか、また、解消はしなくても、気にならなくなったり、スッキリとした気分になれるかを熟知しています。
メンタルサポートここころのカウンセリングでは、相談に来られる人のお話しを、まずはじっくりとお聞かせいただきます。
そのうえで、今後、どのようにしていけばいいのかを一緒に考えていく形を取ります。
この過程では、先にも述べた「受容」「肯定」「共感」といったことを重視して、お話を聞かせていただきます。
こうすることで、相談に来られる人は、最初は暗い表情であったり、涙が止まらなかったりしたとしても、帰る時には笑顔になり、「スッキリしました!」と言ってうれしそうに帰って行かれる人も少なくありません。
あなたも一人で悩まず、私たちカウンセラーに話して、スッキリしませんか?